元海外駐在員が考える「海外駐在員」ポジションを獲得する方法 「割と正当法」をご紹介します

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これまで商社という職業柄「海外で働きたいです」、「駐在してみたいです」という意欲ある方にたくさんお会いしてきました。私は商社で十数年と働いていますが、運よく入社5年目という若手の時期に、東南アジアへ駐在するチャンスを得ることができました。駐在の内示をもらった時は、机の下でガッツポーズするくらい嬉しかったですし、20代で駐在のチャンスを手に入れられたことは、本当に恵まれたキャリアだったと今でも感じています。


しかし、実は商社といえども全員が駐在を経験するわけでなく、入社時には海外駐在してみたいと思ったけど、結局ずっと40代になっても駐在未経験ですというケースもあり、必ずしも誰もが手に入れられる機会ではないようです。そして、おそらく違う業界ではもっとチャンスは限られると思います。


私が20代で駐在員になれたこと、今振り返ると、かなりの偶然とラッキーの重なりもあるかもしれませんが、意図せずも?自分の行動が結果的に良い方向に働いていたと思うこともあります。今回は、今振り返ってみて思う、「海外駐在員」ポジションを獲得する近道をご紹介したいと思います。

そもそも海外駐在チャンスの多いフィールドに参入する

その会社には希望の海外拠点がありますか?


海外駐在をするということは、そもそもその社内にポジションが必要です。もちろん新たにそのポジションが設置され派遣されるケースもありますが、多くの場合は、既存にその会社の現地法人なり出資先なりのポジションがあり、先任者の帰国タイミングと共に、空いたポジションに派遣されるというケースの方が圧倒的に多いかと思います。


よく学生さんと話しあるあるのケースとしては、「御社の商品が素晴らしいので、これを新たな市場A国で販売し、その駐在員として自分が活躍したい。」というものです。もちろんストーリーとしては綺麗ですが、駐在という目標に対しては、相当のステップを踏まないといけないことは間違いなく、時間がかかるということです。


そう考えると、海外拠点がほとんどない会社で、新たにその国・地域でのビジネスチャンスを創造し、自分がそのポジションに運よくあてこまれるということは、かなりハードルが高いことのように思います。ですから、駐在を希望されるのであれば、会社選定のステージから、その会社がどの国で拠点を持ち、どのようなビジネスをしているのかを事前にリサーチしておくことは本当に重要なステップとなります。

その海外駐在員ポジションはどのような役割で派遣されていますか?


加えて、既存の駐在員がどの様なポジション・役割で派遣されるかも、とても重要です。つまり若手が人材育成の観点も含めて担うようなポジションなのか?中堅社員が現地部署のマネージメントとしていくポジションなのか?現地法人や事業会社の社長や役員として派遣されるようなポジションなのか?ということです。


自分が駐在に行きたいと思う年齢やポジションのレベル感をイメージしてみて下さい。つまり「シンガポールに駐在したい!」と思っていたとしても、シンガポールには社長や役員クラスのポジションしかなければ、若手で経験値が浅い時期に駐在を実現するのは、相当難しいということかもしれません。

自分の専門分野や事業領域の先に、希望の国や地域の駐在先はありますか?


そして、専門領域や事業領域との関係性も重要です。多くの会社においては、マーケティングなら、A国かB国。技術系なら現地工場のあるC国かD国、などの関連性があると思います。また、この商材ならA国かB国、この商材ならC国かD国など、商材に紐づくこともあるでしょう。ご自身の領域と照らし合わせた時、可能性のありそうな国は、かなり限定できるようになると思います。

駐在したい国や地域のポジションと関連する業務を日本で担う


全く駐在ポジションとは無縁の仕事をしていたのに、ある日突然あなたに駐在辞令が出ることはレアケースかと思います。多くは、日本でその業務を担当しており、その業務経験の延長として駐在をするというケースの方が多いように思います。ですので、そのような日本国内のポジションを得ることが、結局は駐在への近道なわけです。


日本国内でしっかりと業務経験を積み、日本側の上司、関係者、客先から信頼を獲得した上で、駐在する、これがやはり王道で理想的なストリー。また、日本で勤めながら、海外出張を重ねてその国の実情を先手で理解できれば、駐在後の生活がイメージできるようになります。このような経験を事前に積んでおけば、着任後のスタートをスムーズにしてくれ、本人にもたらすメリットも非常に大きいかと思います。


日本で業務経験を積んでいては、「また数年間の下積みが必要じゃないか」という声が聞こえてきそうです。しかし、新しい業務で、日本側との信頼関係もない中、海外という思い通りにならないことが多い環境で、自分の能力に信頼感を持ってもらいながらコトを上手く進めることは相当ハードル高く、大変な状況になること間違えなしです。駐在時の実績を出しやすい環境とするためにも、日本国内での業務経験は有意義なものになります。

他の海外駐在員候補者とどう差別化しますか?

今の業務での実績&自分のアピールポイントを磨く


自分は駐在候補者として適任である!というアピールポイントを磨いておくということです。海外駐在となると、多くの場合は上司や先輩がそばにいないような環境になります。つまり自分が組織を引っ張っていく側の立場、若くして役職が付くことも珍しいことではありません。ですから、日々の業務を通じて、「こいつは海外で、一人でも大丈夫だな」というような信頼感の獲得はとても重要です。そして、その業務上の信頼感の上に、海外生活のタフな状況でも乗り切れそうだという体力や精神力(お腹を壊さないというレベルでも(笑))、一つのアピールになるかと思います。


また、仮にご自身が「絶対に、この国に行きたい!」などの希望がある場合は、その国の言語を勉強することも一つです。また、ハードな印象がある国や、日本人にとって馴染みのない国であれば、その国に身銭を切ってプライベートで訪れ、旅行ついでに現地の展示会に参加するなりマーケティングなどの報告を入れておくということも意欲を伝える一つの方法かもしれません。

初歩的なことですが、海外駐在「要件」はさっさとクリアしましょう


より初歩的なことに言及すれば、駐在する「要件」は早めにクリアしましょうということです。上場企業の多くの会社では駐在員として派遣するにあたっての「要件」的なものを整えている企業が多いかと思います。多くは、社内での経歴(職歴〇年、マネージメント経験〇年など)、社内外の研修の合格であったり、TOEIC〇〇点のような資格試験の合格であったりするかと思います。


せっかく駐在の候補者になったにもかかわらず、要件が満たされずに駐在できないというケースも多いようです。
特に入社1~2年面の若手社員に多いのですが、まだ時間もあるしいつかやろうと思っていたら、数年後、業務や出張で忙しく勉強する時間が取れない、講座を履修する時間が取れない・タイミングが合わないという状況はよくあります。こういった勉強系の要件は、とにかく早く終わらせるにこしたことはないかもしれません。もっと言うなら、入社前の学生の時に完了させておくのが理想です。

でも、最も大事なことは・・・海外駐在意志を明確に伝えておく


そして、何よりも一番重要なことのように思いますが、「自分は駐在をしたい」と考えているということについて、上司や人事権を握るキーパーソンに伝えておくということです。それは、キャリアや評価面談の際だけでなく、日々のコミュニケーション、例えばランチや飲み会の席においても、さりげなく会話に含み、度々インプットしておくことが重要に思います。


ある日突然、次の駐在員の候補として自分の名前が挙がることは稀です。上司やキーパーソンが、たまたま次の駐在候補を考えるにあたって、「ああ、あいつ駐在いきたいっていってたな~。」という記憶の刷り込みから決まることの方が多いように思います。


これは駐在のポジションに限ったことではないかもしれませんが、キャリアパスや方向性に希望があるのであれば、それを普段から役職者に伝えておくことは本当に大事なことです。

「女性が海外駐在なんて、難しいよね、危ないよね」


そして、特に女性社員はその希望を伝えることが苦手のように思います。しかし「まだまだ女性に駐在なんか、難しいよね、危ないよね」というようなバイアスが一部の上司世代で存在する中で、自分の名前を候補者として認識してもらうのは非常に重要なステップであり、このステップなくして、駐在の実現は相当に難しいように感じます。

女性社員の駐在実現の難しさについては、過去記事もご参照下さい!

「20代女性×海外×キャリア」がそう簡単ではないというハナシ ~すべての海外駐在志望の女性へ~
昨今、若者の海外志向離れなどが取り上げているものの、依然として「いつかは海外駐在をしたいです」「海外で働いてみたいです」という後輩からの相談を良く受けます。私自身、新興国で女性駐在員もほとんどいない中、チャンスにも恵まれ、入社5年目28歳...

最後に・・・海外駐在したいあなたへメッセージ


「海外駐在したい。」本当にステキなキャリア目標であると思います。そして、駐在を経験した身からすると、「駐在して何がしたいの?」「ビジネスで大事なことは国内でも一緒だよ」など、そんな意見はどうでもよく、日本とは異なる環境で色々と思い通りにならない中、それでも試行錯誤しながら新しい経験や価値観を吸収する、そんな経験を一人でも多くの方にしていただければと思います。ぜひ駐在のチャンスを獲得して下さいね!

 1.そもそも海外駐在チャンスの多いフィールドに参入しましょう

 2.駐在したい国や地域のポジションと関連する業務を日本でやりましょう

 3.他の海外駐在員候補者と、差別化を図りましょう。基本は今の仕事の実績!

 4.でも、最も大事なことは・・・海外駐在意志を明確に伝えておくことです

この記事を書いた人
155naicai

▶︎ 女性のキャリア・生き方を考えるマガジン Wherever we are の管理人 ▶︎ 中国留学→総合商社→東南アジア20代駐在→月イチ海外出張・海外旅行→ワーママ→アメリカ帯同&起業&海外onlineMBA ▶︎ 自身の海外経験から学んだ価値観も踏まえながら、キャリア・生き方・働き方など情報を発信中

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