東京共働きから、アメリカ郊外に引っ越した結果のライフハック

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東京で共働きをする方であれば、その共働きをワーカブルにする課題を聞かれたら、「長い労働時間」「フレキシビリティが少ない就労体形」「子供に寛容でない雰囲気」などなど、挙げればきりのないほどに、答えが返ってくるかと思います。


私は、東京で3年ほど子育てをする中で、「どうして東京の共働きって、こうも難易度が高いのか?」とずっと考えていた一人ですが、パートナーの駐在に伴い、アメリカ中西部都市の郊外で新しい生活を始めてみて思うのは、「東京での共働きをすることの難しさって、こんなところにもあるのではないの?」という新たな気づきがありましたので、今日はその話をさせていただきます。


もちろんアメリカ特有の事象も一部含みますが、ニューヨークマンハッタンで生活したら、この気づきは得られなかったと思いますので、この驚きはアメリカだからというよりは、都市部から郊外に住むとこんなライフハックがある!という視点で読んでいただければと思います。まだまだ時差ボケがなおらない渡米後一週間、夜明け前の朝4時からのレポートです。

東京共働きの難しさ、実は意外な盲点も?!

東京だからこそ、見えない家事は増えていたのか


東京は、居住空間が極端に狭い。狭いということ自体は致し方ないのですが、狭い家に住むことの結果としての不便性が実は結構ストレスなのではないのかなと感じました。


例えば、備品の在庫管理。「見えない家事」「名もなき家事」なるものが議論されて久しいですが、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、洗剤、飲料など、日本の小さな居住空間では、大量のストックもできないため、まさにJust in timeで、適切なタイミングで適切な量を発注管理しないとなりません。そして、それら発注作業の他に、デリバリーの際にはここでも「名もなき家事」の代表格である、宅配物の受け取り、不在時再配達の手続きなどが残ります。


最近は、ボタン一つで配送してくれる仕組みや定期配送などの便利なサービスもあり、私自身も頻繁に利用していましたが、便利な反面、なかなか家庭内の使用量と配送量とデリバリーのタイミングがバランスせず、そのためにキャンセルや追加発注をする必要があります。これもまた「常に在庫量を、気にかけてコントロールする必要」があるという意味では、新しいツールでラクにはなっているのは事実だけど、その家事そのものから解放されているとは言いにくいと感じていました。


アメリカ郊外の住宅に引っ越し、十分なストレージスペースがある住宅に住んでみると、オンラインデリバリーするとしても、店舗に購入に行くとしても、とにかく数か月~半年分ほどざっくり大量に買っておき、後は使うだけでそのタスクを忘れられるだろうということは、「こんなラクなことはない!!」とまさに感動モノの体験でした。

東京だからこそ、空間をシェアするストレスが地味にあったのか


日本の狭い住宅環境の中、部屋数を確保するために、必要以上に仕切りを増やすことで廊下が増え、大人二人がすれ違うのがやっとという、この狭い廊下スペースの存在が、これまた日本の居住空間の快適度を下げていると考えていました。


アメリカに来て、玄関からダイレクトでリビング、そして、リビングからダイレクトで部屋がドーン、ドーンとある間取りで生活すると、狭い空間でぶつからないようにすれ違うなどの、空間をシェアすることのストレスがほぼないように感じます。


そして、「バタンと扉を閉める」家族の生活音、止まらない「ママ~、ママ~」と子供のカン高い声も、居住スペースが3倍になり、ふわふわのカーペットで音が吸収されて気にならなくなり、家庭内で感じていた日常的な小さなストレスがなくなったことは、家族全体に「余裕」をもたらしているように思います。

東京だからこそ、丁寧な家事が求められていたのか


家具や電化製品が大きい事、それだけでラクになるということも新たな気づきでした。アメリカでは、家具・家電のサイズ感も日本の3倍ほど、結果的に家事を「ザツにしてもOK」という寛容さがあります。つまり、東京では丁寧さやきめ細かさで補っていた部分を、サイズがカバーしてくれるという感じです。


例えば、食洗器を利用するにも、日本では、「食器と食器が干渉せず、如何に綺麗にそして多くの食器が洗えるか?」ということを念頭に、まるでテトリスのように気を使って並べていたのですが、ここではその必要はありません。とにかく洗う必要があるものをポンポンと並べていけば良いわけです。日本は自動化されていると思っていた家事も、実は、その思考や工夫までは自動化されていなかったのだなと感じました。

東京だからこそ、買い物・ショッピングもこんなに気を使ってたのか


移動時も自動車、プライベート空間が確保されており、子供が泣こうが叫ぼうが、周りに迷惑をかけていると思う必要もありません。人がひしめく日本の東京メトロ・JRでの移動は、常に迷惑をかけないように、また子供を危険にさらさないように、360度きょろきょろし、常に周囲の状況を把握し、歩くだけで神経が張っているような状況でした。


よって、30分も家族で移動すれば、目的地に着くころには、既に疲れはて、子供も移動時のマナーを注意され続け、イライラしている状況です。その状況で移動後、人でひしめき合う繁華街で買い物となるので、もう楽しみにショッピングしているのか、疲れに行っているのかわからない状況です。


それがアメリカではスーパーに行っても、東京の5倍はある?というような広々通路を、これまた子供が喜びそうな自動車やアニメキャラのカートでスイスイと移動できます。すれ違うたびに「すみません、すみません」と謝っていた東京のスーパー、そして、1歩歩くたびに商品棚に手を伸ばして、「あら、あら」という店員さんからの痛い目線からも解放です。ちょろちょろと歩き回る子供を気にせず、好きな買い物ができるってこんなに快適なんだ!と思いました。

東京だからこそ、公園も楽しくなかったんだ


公園もとにかく広い。近年の共働き世代の増加に伴って都心回帰の流れもあってか、都内の公園は本当に混んでいます。他の子どもと接触事故などが起こらないように遊具で遊ばせながら、公園から1歩出れば車がビュンビュン走る中、飛び出しが起こらないように見張り、その上、それほどには仲良くない(笑)知り合いのママと、適度な日常会話を繰り広げるのは、なかなかの高騰芸能でした。結果、私自身、公園遊びに連れて行くことが、「楽しい!」と思えたこと、ほとんどありませんでした。


しかし、こちらの大きな公園に来てみると、公園という「大きな箱」に入れてしまえば、あとは子供がお任せで遊んでくれます。親は、遊具近くのベンチに座り、コーヒーでも飲みながら、大きなトラブルさえないようにぼーっと眺めておけば、アクティビティとして完結するということは本当に気楽で楽しい。


遊びながらも「あれしないで、これはダメ」と言わなくてはならない環境とは異なり、これだけの恵まれた自然の中で、かわいいリスが脇道をスタスタと駆け回る中、自由気ままに走り回る我が子を眺めコーヒーを飲む、「あ、はじめて公園に行くのを楽しめている!私もリラックスしている」という感覚がありました。


「公園に行く」という半ば子供がいれば強制されるイベントだと思っていたことが、自分から「公園に行こうか?」と言える、そして実際に行ったら楽しいと感じられる。毎週末の2時間がこんな有意義になるのは幸せです。

東京の共働き、初心者なのにレベル10からスタートしている


私自身、都会が大好き、東京が大好きで、郊外生活1週間ですらダウンタウンに出れば、やっぱり高いビルって見るとテンション上がるよねと感じてしまう派です。都会生活でのおいしい食事、きれいな夜景、街がモチベーションを上げてくれる感覚、こういった刺激も大好きです。


しかし、こと子育てをするということにおいては、東京が子育てしやすいなとあまり感じだことがなく、それは「東京は、みんな赤ちゃんに冷たい!」と様々なメディアで取り上げられる感覚に近いものでした。


アメリカ郊外で、東京よりも圧倒的に広い空間、広い空の下に身を置いてみて思うのは、やはり狭い空間にひしめく人々、その環境をうまくワーカブルにするには、「相当の工夫」と「お互いの配慮」が必要であるということです。


家庭内でも、公共の場でも、その工夫と配慮が、それぞれが少しでもアンバランスになると、歪みやひずみができています。でも、広い空間であれば、空間それ自体がクッション材になって、その歪みやひずみを受け止めてくれます


東京の共働き世代、東京のワーキングペアレンツが抱える構造的な課題は、「長い労働時間」、「フレキシビリティの少ない就労形態」など、そんな崇高な課題だけでなく、そもそも私たちが置かれている環境こそが、結構ハードルが高い前提だったのだと感じました。例えるなら、初心者がいきなりレベル10からゲームをスタートさせているような感じでしょうか。


過去から「子育てするなら田舎がいいよね」よくよく言われていますが、確かに「その通りかも!」と、渡米1週間で、はじめて実感を持ちながら言語化できる状況になっております。

この記事を書いた人
155naicai

▶︎ 女性のキャリア・生き方を考えるマガジン Wherever we are の管理人 ▶︎ ちょっと前までバリキャリ商社ウーマンでワーママ。2019年に起業、現在はアメリカ在住 ▶︎ 自身の東南アジア駐在、中国留学、アメリカ生活などの海外経験に基づき、海外経験から学んだ価値観も踏まえながら、キャリア・生き方・働き方など情報を発信中

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