「30代40代女性×海外×キャリア」がそう簡単ではないというハナシ ~すべての海外駐在志望の女性へ~

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前回『「20代女性×海外×キャリア」がそう簡単ではないというハナシ』という記事を書かせていただきましたが、駐在と女性のライフイベントをうまく両立することの難しさに対し、同じ様な悩みを抱えていたんです!といった多くの反響をいただきました。


前回の記事は、20代女性と海外駐在キャリアという視点で書かせていただきましたが、家族、キャリアを天秤にかける悩みというのは30代、40代になったとしても決して解決するものでもないなという思いもあり、今回、結婚・出産・子育てを経た30代、、40代女性の海外駐在キャリアということで書かせていただきます。

「20代女性×海外×キャリア」がそう簡単ではないというハナシ ~すべての海外駐在志望の女性へ~
昨今、若者の海外志向離れなどが取り上げているものの、依然として「いつかは海外駐在をしたいです」「海外で働いてみたいです」という後輩からの相談を良く受けます。私自身、新興国で女性駐在員もほとんどいない中、チャンスにも恵まれ、入社5年目28歳...

家族は増えた、生活スタイルも変わった、でも30代40代でも変わらぬキャリアへの思い



「20代がむしゃらに働き総合職としてのキャリアも順調に積んできた、そして結婚・出産もし、ワーママとして子育ても忙しい。でも、時折思いだす、20代でいつかは叶えたいと思っていた「駐在」。今でも、機会があれば行ってみたいという思いを忘れられない。


「20代に駐在を経験できた。でも、キャリアの幅出しを考えれば2回目の駐在も経験したい。でも希望するのか?希望しないのか?悩ましい。パートナーや子供とか、色々考えると現実的でない気もする。」


20代、文字通りほぼ身一つで、覚悟さえ決まれば勢いで乗り込んでいける駐在とは異なり、30代40代の駐在は状況が違います。パートナーには帯同してもらうのか?別居を想定するのか?家庭の収入はどうなるのか?子供の学校・教育は?家族が新しい文化に馴染めるだろうか?言葉の問題はどうするの?親の介護もちらほら懸念もある?などと、懸念を上げればきりがありません。


そう、もはやあなた一人の意志や覚悟で決めれるレベルの話ではなくなり、家族の理解や協力・サポートが求められてくるフェーズだということです。

前提条件「仕事内容」×「国・地域」×「生活環境」の複雑化



加えて、「仕事内容」×「国・地域」×「生活環境」による前提条件の掛け算が出てきます。20代なら、「大丈夫です!発展途上国、ハードな環境でも頑張ります!」という姿勢が成り立ちますが、30代40代は状況が変わってきます。つまり、ある程度裁量があり、会食や出張もコントロールできる状況の業務内容であり、自身のみならず家族も、少なくとも日々身の危険を感じるレベルの国や地域ではない。また、日本人学校がマストではないものの、せめて英語が通じるインターナショナルスクールがあるなど、外国人として生活する家族も何とかやっていける生活環境がある。


このように、よほど条件が整わない限り「よし!これならば自分も家族も海外で駐在家族としてやっていけるだろう」と思えるレベルにはならないように思います。この条件が整う場所は、先進国の駐在に、ある程度限られますが、そういったポジションは一般的に男性社員からも人気のポジションとなりますので、自分の希望するタイミングでこのポジションが空くことなど、よほどラッキーが重ならないと難しいとも思うのです。

私自身は、子連れ駐在をどう考えていたか?



私は、今から5年ほど前、インドネシア駐在(当時、独身)を経験しています。仮に、独身時代の自身の駐在経験を下に、子連れ駐在を考えると、正直、難しいかもしれないという印象です。平日は地方都市・近隣国への出張が多くほぼ不在、会食・接待も多い、帰宅時間も遅い。そして、土日も出張者対応・・・。やはり独身時代の自分自身の予定を最優先にできる立場であるからこそ、また、100%仕事にコミットできる状況であったからこそ、担えていたように感じます。そのような環境で、仮にパートナーが退職し帯同してくれ、ナニーを雇いながらだとしても、自分自身も精神的にしんどいかもしれないと思っていました。


昨今、日本では働き方改革の取り組みの下、長時間残業是正や働き方のフレキシビリティ向上など、ワーママでも相当に働きやすい環境が整備されてきている印象ですが、海外の駐在員を取り巻く日本人コミュニティは昔のままで取り残されている印象を受けます。むしろ、日本の働き方改革のあおりを受け、日本のワーキングアワーに会議時間をセットするなど、労働時間は伸びている印象すらあるくらいです。そのような働き方の中で、子連れで駐在することは、流石にガッツと気合いだけでは、難しいかなという印象です。


一方、例えば、北米、欧州、アジアの比較的環境が整った地域の、別の駐在員像をイメージしてみると、子連れでもできるかもな?!という思いもあります。オフィスワークが基本となるのであれば自分でマネージできる部分も多く、子供がいても働きやすい。家族・子供の安全面も心配ない、教育環境もしっかりしている。そして、配偶者も就労できる環境であれば、パートナーのキャリアへの選択肢も提示できます。加えて、海外での生活を家族で経験できるというのであれば、飛び込まないのももったいない、そんな気持ちです(もちろん、それら地域の駐在にもご苦労は多いという事、承知してますのでご了承を)。


「仕事内容」×「国・地域」×「生活環境」の掛け算で、色々と条件がそろわないと難しいかもしれないけれど、その条件が色々と整うのであれば、不可能ではないかも?!というところが、感じるところです。

しかし、その「駐在に行きたい」という一言がとてつもなくハードルが高いという事実



日本でワンオペやらでそもそもハードな働き方をこなしながら、自らの意志と決意を持ち、パートナーや家族の理解を得て、内示等が出る前から「私は、絶対に駐在に行きたい。」と、決意できることは、相当に真の強い方だなと思うところです。


そして、パートナー側の仕事の状況も刻々と変化する中、そして、子供の成長過程に伴う変化に対処しながらも、その意志を上司や会社にインプットし続けるには、本当に覚悟を伴うものであると思います。


20代組織の末端で平社員として働く中で、「いつか、海外行きたいんです!」という初々しい発言と、30代組織の中核となり責任の伴う立場やポジションとなってきた中での発言はやはり異なります。

上司世代や会社は、駐在員候補としてカウントしていないかも?!



これは私自身の経験に基づきますが、20代独身の時、社内の飲み会に参加すると「将来、駐在したいと思っている?」という質問を良く受けました。そして、結果的にそのような場での駐在希望の意志表示が、駐在チャンスをつかむきっかけになっていると感じています。


一方、結婚・出産を経てからは、この質問をされたことは、オフィシャルな場、アンオフィシャルな場を含め、記憶の中では一度もありません。私自身、直近の担当ポジションでは駐在の想定がない仕事だったという事もあります。しかし、男性社員が2度目、3度目と会社員人生において、駐在の想定があることは普通のことである組織で、そして、男性社員は、実際に小さい子連れでも駐在している状況において、次の駐在の希望や想定を聞かれないということは、「とはいえ、小さい子供がいる状況で駐在はないよな」というような、上司や同僚のワーママに対する配慮もしくは、アンコンシャス・バイアスが存在したように思います。


このようなアンコンシャス・バイアスがある中で、「駐在行きたい?」と質問される機会を待っていては、到底そのチャンスは訪れないように感じてしまうのです。やはり「自分を駐在候補者リストに入れてほしい」ということを上司にインプットする(し続ける)ことが、駐在への第一歩と思います。

では、その一歩をどう踏み出すのがよいか?



面白くない答えですが、30代、40代での駐在を考えた時、パートナー(及び子供)と、話をしてみることが本当に重要かと思います。帯同で行けそうなのか?単身も想定するのか?子供はどうすのか?駐在候補先で、どの国ならイメージできるのか?できないのか?。内示も出ていない中、上司も候補者として認識が薄い中、不確定要素ばかりの話し合いです。


しかし、とにかく「仮に駐在という想定があったらどうするのか?」ということを、家庭内で話あうのです。パートナーにとっても、あなたと同じ様にキャリアがあり、理想の家庭像があり、人生プランがあるはずです。もしかしたら「いいんじゃない?面白そう!俺も行くわ!」という反応かもしれませんし、「いやいや、駐在なんてありえないでしょ。」という反応かもしれません。また、「子連れ単身赴任ならいいけど、帯同はちょっと。」という反応かもしれません。


海外駐在という、人生においては大きなインパクトがある事項であるからこそ、その赴任形態含めたイメージ感のすり合わせが大切であり、そいった話し合いがあるからこそ、パートナーとしても海外駐在時を受け入れる素地が構築されるように思います。


このイメージのすり合わせの素地ができてくると、いよいよ社内・上司に対しても、「駐在に行きたい」という事を、ある程度の確信をもって、言及できるようになるとも思います。上司としても、ただ行きたいといわれるよりも、具体的に「夫婦でも話し合った結果、行く場合は、帯同or単身で、子供はこうします。」と言われた方が、より駐在をする際のイメージが湧くように思います。そのアクションこそが、駐在候補者リストに入れてもらう第一歩のように思います。

この記事を書いた人
155naicai

海外キャリアワーママのライフ・コーチ ▶︎ 女性のキャリア・生き方を考えるマガジン Wherever we are の管理人 ▶︎ 中国留学 → 総合商社 → 東南アジア20代駐在 → ワーママ → ライフ・コーチ ▶︎ 現在は、アメリカ在住 ▶︎ 自身の海外経験から学んだ価値観も踏まえながら、キャリア・生き方・働き方など情報を発信中

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