海外駐在はメリットばかりでなし!海外駐在員・帯同者の「健康・安全リスク」

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海外駐在は「命を削りながら仕事をする」という側面がある




海外駐在することを目標に頑張っている方、そして、長年の目標の上にチャンスをつかみ取ったということもいらっしゃるでしょう。



キャリア・アップにつながる、その土地の言語を学べる、新しい文化に触れる、新たな人生経験を積めるなど、海外駐在をするということは、多くの魅力的なチャンスに恵まれることは間違えありません。



しかし、一方で、今回の新型コロナウイルスの騒動に見るように、海外だからこそ、日本にいる時よりも、より身を危険にさらす可能性が高くなることは間違いなく、海外駐在・帯同をすることによるリスクも少なからず存在します。



極端な言い方をすれば、「命を削りながら仕事をする」という側面が海外駐在には無きにしも非ずです。



今回は、そんな海外駐在・帯同することによる安全・健康関連のリスクについて、まとめています。


海外駐在の健康・安全リスク:災害・治安・テロ・感染症に巻き込まれる

海外駐在員・帯同者は、危険と常に隣り合わせの環境



不可抗力的に自然災害に巻き込まれてしまう。治安が悪く、身の危険を感じる。テロにあう危険性がある。そして今回の新型コロナウイルスのように未知の脅威にさらされる。



一般的には地震、津波、火山噴火などの地理的変動に伴う自然災害の多い日本の方が、災害に巻き込まれるリスクは高いように感じられますが、これら自然災害の脅威を除けば非常に平和で、安定し、危険が少ないのが日本です。



治安に起因される脅威を、身をもって懸念する機会は新興国・発展途上国がより多いことは間違いありません。そして、一時期は先進国であってもテロの脅威などは非常に身近な存在でありました。



また、新型コロナウイルスのように、国や地域に関係なく、脅威にさらされてしまうこともあります。


外国人として、海外で危険にさらされることの不安感




安全に気を配って生活していたとしても、危機に巻き込まれるという状況は必ずあります。難しいことは、その危機的な状況を外国人として海外で対峙する必要があるということです。



そもそも日本国内ですらこれらの局面に遭遇した際は、非常に不安を覚える状況ですが、勝手のわからない海外で危機に巻き込まれるということは、その何倍も不安に感じることでしょう。



そして実際に、現地で頼れる人も少ない中、家族でこの局面を乗り切っていく必要があるわけです。


新型コロナウイルスの脅威について思う




私がアメリカへの帯同を決めた際、まさか自分が先進国のアメリカでこのようなウイルスの脅威に巻き込まれてしまうということは想像もしていませんでした。



銃の恐怖や人種差別を発端とする嫌がらせなどに遭遇する可能性はあるかもしれないという思いはありましたが、とはいえ、どこまでいっても「先進国」のアメリカです。



東南アジア、アフリカ、中南米などの危険と隣り合わせの生活ではないという安心感が、そもそもあったように思います。



通常のテロや災害のケースは、とりあえずその国・地域を離れ、日本に帰国すれば身の安全を確保できます。しかし、今回は違いました



全世界がウイルスの脅威に飲み込まれてしまう今回のケースでは、空港などの帰国に必要な交通手段がそもそもリスクさらされていたということです。



万が一何かがあった時の対応なども母国の方が安心という方は多いでしょうし、その様な理由から一時帰国を検討された方、実際に帰国された方も多いかと思います。



しかし、移動手段が絶たれる、もしくは移動手段そのものがリスクというような場合、容易に帰国をするという選択肢は取りにくいということです。「残るべきか?帰国するべきか?」この判断は非常に難しく、各国の情報を見極めながら判断をしていくしかありません。



現在3月末の時点で、家族ともどもアメリカに残る決断をしましたが、一刻も早くこの状況が改善することを願ってやみません。


海外駐在の健康・安全リスク:適切な医療を受けるインフラがない




新興国・発展途上国への海外駐在・帯同となると一番の心配ごとは医療レベルの低さではないでしょうか。



日本では当たり前となっているような初歩的なことでさえ不安を感じるというケースは少なくありません(「看護師さん、ちゃんと手洗ってる?」というレベルも)。外国人が利用するような現地最高級の医療施設を利用できるとしても、どこまでいっても不安が残るということはあり得ます。



そして実際に、重症のケースであればあるほど、現地では対応できないというケースも多いのです。


現地での医療が不十分な状況であるということとなると、近隣の医療レベルが高い国まで移動する、日本に一時帰国するということになるかと思いますが、病気やケガをした状況で移動をするということは、そもそも移動がリスクになるということもあり得ます。



また適切な医療が受けられる国であっても、通訳サービスなどが不十分で現地語でしか受診できず、意図がしっかりと伝わらず適切な処置が受けられないということもあり得ます。


有事の際も、医療への安心感があるのが先進国




今回の新型コロナウイルスの騒動を考えると、アメリカのような先進国での駐在・帯同は、こうも心理的に不安感を拭い去ってくれるものなのだなと感じています。



やはり万が一何か自分・家族の身に起こったとしても、適切な医療を受けられる可能性が極めて高いということは、このような有事の際であってもいくばくかの安心感につながっているように感じます。



逆に言うと、医療施設が整っていない国・地域への駐在・帯同は、このような有事の際、不安感はこれ以上なのだろうと予想します。


海外駐在の健康・安全リスク:日常生活から健康を害するリスク




海外駐在員・帯同者の危険は、有事の際だけではありません。



特に新興国、発展途上国など社会インフラが整っていないような国や地域に赴任・帯同する場合、日々の生活から健康を害するリスクというのは高まります



安全な飲み水が手に入りにくい

スーパーの食材では多量な農薬を摂取してしまう可能性がある

経済発展で公害がひどく空気が汚れており、喘息を引き起こしそうだ

治安が悪く容易に外出できない

交通渋滞が激しく車内の時間が長いため、腰痛・ヘルニアを引き起こすetc.



あげればきりがありません・・・。



こういったリスクは独身・単身赴任での駐在であればあまり気にならないかもしれませんが、やはり小さな子供と一緒の帯同となると非常に心配になります



やはりトレーサビリティが劣る国で、幼少期に多量の農薬を摂取させてしまうようなことは、両親としては本意でないでしょう。



お金を払えば安心できる食材・物資が調達できるということであればまだよいですが、国によっては、どれだけお金を出しても、そもそもそういった安全な食材が手に入らないということもあるかと思います。



そして、例えば、空気が汚れているから外で遊べないなどの状況になれば、自宅や施設などの室内で過ごす時間が増え、外遊びの機会が減り、運動能力の発達が劣ってしまうということも考えられます。



今すぐに、明日すぐに病気になる、ケガをするというわけではありませんが、長期的な観点から何らかの影響が体に及ぼされるということは否定できないということです。


海外駐在の健康・安全リスク:カラダの健康だけでなし、心の健康も




健康を害する可能性があるのはカラダだけではありません。



海外で仕事をすることによるストレス、海外で生活することによるストレスなど、心もまた海外駐在により損なわれる可能性がある
わけです。



海外での慣れない環境の中で、言語・文化が異なる相手と、仕事をするということはなかなかストレスがかかります。選ばれた海外駐在というポジションですから、必要以上に気負って自分自身にプレッシャーをかけてしまうこともあるでしょう。



そして、慣れない環境で、気心の知れた知人も少なく、不自由な言語の中で生活するということは、帯同者もまた同じです。



海外駐在への帯同という、大きな環境変化を上手く自身の中で消化して、生活していく必要があるわけです。



【番外編】海外駐在の健康・安全リスク:親の死に目にあえないかもしれない




駐在者、そして帯同者のみならず、残された両親との関係も実は影響があります。親の死に目に会えないかもしれないということです。



海外駐在・帯同となる年齢を考慮すると、その時にはもう両親は定年退職をするような年齢になっていることでしょう。



人生100年時代と言われ、平均寿命が男女共に過去最高を更新するような日本ですが、両親が、いつその時が訪れてもおかしくはない年齢になっているということは変わりありません。



韓国や中国などの近隣アジア圏であれば、危篤の連絡を受けてから飛行機をBookingし一時帰国すれば間に合うかもしれませんが、遠方の国になればなるほど帰国の調整というのは物理的に時間が取られ間に合わなくなる可能性が高くなるわけです。



また数年間におよぶ海外駐在期間において、その期間中ずっと両親が健康であるとも限りません。



駐在期間に両親が病気になり介護の必要が出てきたなどの理由で、そもそも海外駐在から帰国する必要が出てくるなどの事例も、高齢化・少子化社会が一般化した日本では、今後増えてくるのではないかと思います。


海外駐在員・帯同者共にリスクに向き合い、マネジメントする力を求められる




海外駐在員・帯同者に関わる健康・安全リスクは存在します。しかし、リスクを怖がっているばかりでは視野が狭くなるばかりです。



リスクをマネジメントし対応していくかという力が、海外駐在員・帯同者共に求められているのではないでしょうか。



自分の身を守ることはもちろん、少なくとも家族の身を守れるように適切な情報収集をし、危険をできる限り回避する姿勢が求められるということです。



海外では、自分と家族を守れるのは自分しかいないのです。



本日2020年3月31日、まだまだ難しい局面は続きそうですが、引き続き気を抜かずにこの危機を乗り切っていきましょう。



この記事を書いた人
155naicai

▶︎ 女性のキャリア・生き方を考えるマガジン Wherever we are の管理人 ▶︎ 中国留学→総合商社→東南アジア20代駐在→月イチ海外出張・海外旅行→ワーママ→アメリカ帯同&起業&海外onlineMBA ▶︎ 自身の海外経験から学んだ価値観も踏まえながら、キャリア・生き方・働き方など情報を発信中

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