共働き夫婦 男の本音を観察すると、日本の生きづらさが見えてきた!?大変なのは、女ばかりでなし

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夫婦で総合職・フルタイム共働きを3年間してみて



日本で3年間、夫婦でフルタイム共働きをしてきたわけですが、その3年間がなかなか「しんどかった!」という感覚は、私のみならず夫も同じだったように思います。そして、時に夫の方がより「理想を求める妻」と「変わらぬ古い社会」の間に挟まれて、身動きとりにくいのではないかと、妻である私は感じていました。


「男性も大変な部分もありそうだよ」と言えば、「いやいや、女性の方がもっと大変だよ」という声がいくらでも聞こえてくると思いますし、実際、ひいき目に見ても、女性の方が多くのケースで大変な生活を送っていると思います(その大変さは、下記「なぜ共働きも専業もしんどいのか 主婦がいないと回らない構造 (PHP新書)」を参照)。


しかし、女性が大変になってしまう背景にな、男性が向かい合わなければならない男性特有のハードルがあり、時にそれは女性のハードルよりもより融通が利かないような気がしたことも確かです。妻から見た視点で、今、日本社会において、男性が置かれる状況について考えてみます。

共働き夫婦 男性は「理想を求める妻」「変わらぬ古い社会」の板挟みか!?

妻は、世の中スタンダードの10年先をいく理想を語る、要求する



夫婦どちらもが総合職フルタイムで働いている以上、妻(私)からのリクエストとしては家事・育児分担は50:50でやりましょうというもの。つまり、同じだけは稼いでいるという経済力、仕事で鍛えられた交渉力を背景に、妻からは容赦なく同等の役割分担を求められます


一方で、夫の社内の多くの社員は、家事・育児は妻にお任せの専業主婦世帯、もしくは家事・育児は妻が主体となる時短勤務or緩め働き方の共働き家庭が殆ど。何かトラブルがあっても常に対応できる、残業でいくらでもリカバリーできるという状況です。

職場で共働きに共感を得て、協力してもらうのは、女性以上に大変ではないか?!



当時、夫の同期から「おまえのところは、夫婦共働きだからいいよな。」というような軽いジョークをよく言われていたと聞きます。実際、世帯年収は2倍あるわけですが、それにもかかわらず夫の働き方は、同じ社員より融通が利かない


組織の中の男性として一人、保育園の送りや迎えを担当するわけですから、なかなか形見の狭い思いだったのではないかと感じます。そのような状況の中でも、周囲の反感を買わず、協力を得ながら、仕事で結果を出すということは、気苦労があったことのように感じるのです。

「働く女性は当たり前にやっている、だから男性も同じ」話はそんな簡単ではなさそう



お迎えの時間を意識しながら効率よく回していく働き方、子育て世代の女性であれば誰もが経験する道であり、「そんなの、男も女も関係ないでしょ!」と言ってしまえばそれまでなのですが、男性として当事者になる夫を横で観察してみると、そのハードルはさらに上がっているように感じました。


女性が保育園迎え、その後の夜の世話をするのがまだまだ一般的と言われる世の中の雰囲気の中、男性の中では「自分だけ」がほぼ定時に上がり、ダッシュして保育園へ迎えに行くわけです。


定時上がりからの保育園ダッシュは、女性の私でも、時に後ろめたさを感じたものです。ですから、夫のダッシュも、もっと働けないの?という上司からの視線、独身女性おつぼねからの視線、既婚子供なし同僚からの視線、独身後輩からの視線など様々な視線を背負ってのダッシュだったのではないかと思うわけです。


男性育児への理解の素地がまだまだ薄い日本の社会で 、働く職場の同僚に対して、夫はどのように映っていたのかと感じます・・・。

働き方の選択肢も「総合職 フルタイム」のみ

女性には多様な働き方の選択肢がある、そこから生まれる納得感



男性だからこそ、働き方の選択肢がないということも気の毒に思いました。つまり、女性であれば、総合職としてフルタイム、総合職として時短勤務、アシスタント職としてフルタイム、アシスタント職として時短勤務、地域総合職として働くなど、同じ会社組織内での働き方でも、様々なバリエーションがあるわけです。そして、それらの選択を自分自身が納得の上で選択しています


もちろん、やむを得ず時短とするなど、そうせざるを得なかったようなケースも多分にあるわけですが、それでも、良くも悪くも働き方の選択肢・多様性があり、自分自身は「総合職として、フルタイムとして働く!」という、その選択が自分自身の働き方への納得感につながっているように思います。

男性は、常に上を目指すことを求められる、それは子育て期間中も



一方、男性は「総合職、フルタイム、以上!」です。そして、「常に上のポジションを目指すこと」を求められます。 もちろん組織内では、「上のポジションには興味がない」「家族との時間に重きを置きたい」という男性もいるわけですが、その様な価値観の多様性は、表面上は考慮されず、入社し、主任、課長、部長、役員と上を目指すことを求められていました。


そして、それは男性が結婚しようが、家庭を持とうが関係がなく求められる姿勢であり、そのレールから外れた時の組織においての居心地の悪さは女性以上のように感じました

違う選択をすることの「心のハードル」が高い、男のプライドで片付けて良いモノか?!



少し出産前後の話にさかのぼります。当時私は、自分で種まきからして始めた担当プロジェクトがようやくうまく回り始めるステージで、育休を約1年とりポジションをあけることは考えにくく、できるだけ早期復職をしたいと考えていました。そこで3カ月で職場復帰する案を夫に提案しましたが、夫としては首もぐらつく赤ちゃんを保育園に預けることは反対


しかし、かといって自分が育休を取るという選択肢はないわけです。「そんなに反対なら、あなたも数か月育休取ればいいじゃない?、それであれば交代・交代で育休を取り半年ほどは自宅で看れる。」


その私の提案に対して、夫が放った言葉は「いや、僕は、出世や昇進も興味ないし、家庭が一番だと思っている、でも、干されたくはない(笑)」という回答でした。


約4年前の当時、「男性育休」などまだ新聞・雑誌で殆ど取り上げられない時代ですし、組織で働く男性としてその選択肢が取りにくいことは十分承知の上での、意地悪な私の投げかけなのですが、それでも出世や昇進へ関心が強いわけでなくも、窓際は嫌だというなんとも複雑な男心を垣間見た気がしました


この複雑な男心を、「男のプライド?」という簡単な言葉で済ませ、「だから、男はしょうがないわね。」と言ってしまうのは簡単です。しかし、単純にそれだけで済ませれない日本の社会の複雑なしがらみに対して、思いをはせる必要があるように感じたきっかけになりました。

男は、家事・育児をどれだけ頑張っても評価されにくい

共働き女性「よく頑張っているね」、共働き男性「使えるお金が多くていいね」



私は、子育てをしながらフルタイムで働き、出張も行くし、会食も出る。このようなワーママとしてのライフスタイルを送ってきたわけですが、周囲から「両立、よく頑張ってるね。」「両立、すごいね」という声掛けを職場でも、プライベートでもしてもらった記憶があります


そのような声掛けをしてもらったとしても、別にその「しんどさ」が物理的に減るわけではありませんが、それでも、「わかってくれる人はいるもんだな」とそのような声掛けが素直に嬉しく、助けられてきました。

世帯収入2倍の共働きのフリーライダーだと思われている男性は気の毒!?



一方、夫に対しての声掛けは、「使えるお金多くていいね」というものが圧倒的。この共働きを支える素地となっている夫婦の努力、とりわけ夫の努力に対してはスポットライトが当たるような会話はほぼ聞いたことがありません


専業主婦家庭の男性からすれば、家事育児の負担はせず、収入だけが2倍になり贅沢できるラッキーな立場というような言い方です。


その構図に気が付いてから、「はて?この共働きをマネージするための、夫の努力は、妻である私くらいしか労ってあげられる人はいないのではないか」と感じたくらいです。

「夫が働き生きやすくなること」=「妻が生きやすくなること」



働く女性が増える中、仕事に家事育児の両立にと、女性が大変なことはもちろんです。一方で、その渦中にいるのは妻だけでなく夫である男性も含まれており、「理想を求める妻」と「変わらぬ古い社会」の間に挟まれる男性は、決して共働きベネフィットのフリーライダーなどではなく、渦中の人間だということかと思います


その様な認識をきちんとし、男性が働く環境を改善していくことが、めぐりめぐって女性が働きやすい世界への実現にもつながるような気がします。

この記事を書いた人
155naicai

▶︎ 女性のキャリア・生き方を考えるマガジン Wherever we are の管理人 ▶︎ ちょっと前までバリキャリ商社ウーマンでワーママ。2019年に起業、現在はアメリカ在住 ▶︎ 自身の東南アジア駐在、中国留学、アメリカ生活などの海外経験に基づき、海外経験から学んだ価値観も踏まえながら、キャリア・生き方・働き方など情報を発信中

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