日本で家事代行サービスが普及しない背景?!東南アジア キャリアカップルと比較してみて思うコト

海外LIFE



昨日投稿の記事東南アジア駐在とアメリカ駐在生活を比べてみた記事を書き、久しぶりに東南アジアの贅沢ライフを思い出しました。


当時、駐在中は独身でしたので、所詮やらなくてはいけない家事など殆どなかったわけですが、圧倒的な人件費の安さから、お手伝いさんを利用していました。


その頃の口癖は、「自分の時給を考えたら、料理を自分でするなんてナンセンス、作ってもらうか外食する方がいいでしょ。」です。あれから5年たちましたが、当時の思い出を振り返ります。


東南アジアのキャリア志向夫婦は、家事・育児をしない

複数のナニー・お手伝いさんによって担われる家事・育児



東南アジアでは、圧倒的な経済格差を上手く利用して、所謂聞こえの良いキャリアを築いているようなパワーカップルは、自分で家事・育児をするということは、かなり少なかったように思います。


基本的に、家庭にフルタイムのナニーやお手伝いさんが複数人いるような状況で、両親本人は自身の時間や都合がつく範囲で参加する程度。海外旅行にもナニーを同行させる姿は、日本の中流家庭に育った私としてはかなり衝撃的な光景でした。


彼ら彼女らのマインドの中に、「家事・育児」とは、「自分達が担うべき仕事ではない」という無意識の感覚も強いように思います。


カーストとまでは言わないものの、「アッパークラスに属する自分たちが担うべき役割や仕事はもっと他にある」という感じでしょうか。幼いころから、自宅にお手伝いさん等がいるような環境であれば、そう考えることももっとも自然な流れかもしれません。

外注化して減ると感じる「母の愛情ライン」が日本人と違う



彼らは両親がしてきたように自分達も、家事・育児は外製化します。自分たちが手をかけて作ってあげる料理と、お手伝いさんが作った料理、そこに「家族への愛情」などという概念が含まれることなく、「料理という作業は、料理という作業として実行される」そう完結されているように感じるのです。


いわば、タスクとしての家事を、タスクとして他人にお願いしているに過ぎないという感じです。


これは例えば、日本人が、日用品をネットショッピングで買ったとしても、自宅のオーブンで焼いていない市販のパンを買ってきても、流石に「母の愛情が減った!」とは思わないことと同じ様な気がします。

駐在期間中、「家事・育児」に対する思考が変わってくる



不思議なもので、そういった現地カップルを見ていると、私自身も、家事・育児を自分でする発想がなくなってくるから不思議です。


当時独身の私は、彼氏だった現在の夫に対して「自分の時給を考えたら、料理を自分でするなんてナンセンス、作ってもらうか外食する方がいいでしょ。」と、わかるような、わからないような家事をしない言い訳を言っていたというから、笑えます(夫に対しては、そんなことを言うカノジョとよく結婚できたなと感心します(笑))。


しかし、帰国して数年し、家庭を持った身から真面目に考えたとしても、本当に家事や育児に自分の「有限である工数=時間」を投じることが良いかどうかは、吟味する必要があると考えています。


子供との時間は大切である、それは変わりません。しかし、友人らと家事育児分担の話をすると、どの家事・育児を、どのQualityまで、誰が担うべきかということは、もっと改善の余地があるように感じることも事実です。

日本で、なかなか進まない家事代行サービスの利用



日本において、これだけ共働きが増え、そしてワーキングマザーが日々のハンドリングが大変であるといっても、依然として家事代行サービスなどの普及はなかなか進みません


手の届く価格帯のサービスも増えてきており、利用する金銭的なハードルは相当低くなっているように思いますが、依然一般的とは言えない状況です。


日本で、家事代行サービスが普及しない背景は?!

家事代行サービス費用が、電気代を支払うのと同じ感覚であるか?!



利用が進まない背景としてよく語られるのが、「やはり両親がやってあげた方が良い」「家に他人が入られるのがいやだ」「流石に贅沢だ」こういった心理的ハードルが語られますが、まず前提として、当たり前の支出として、夫婦の間で認識されていないということがあげられるべきであると考えます。


東南アジアキャリアカップルにとって、日本人が、水道・ガス代毎月支払うよね、携帯代は発生するよねというような感覚で、「ナニー・お手伝いさんという人件費項目が」既出の消費項目としてカウントされているということが、夫婦の共通認識になっているからこそ、利用できるわけです。


つまり、日本家庭で、夫もしくは妻が、電気代の必要性や利便性について、ことさらに説明することはありませんよね?それと同じように、利用することがあたり前になっているということです。


しかし、日本人夫婦にとっては、家事代行サービスに関しては、まずその必要性や利便性といったものを、夫婦で話し合うステージがあります。


恐らくそういった議論は、妻側がイニシアティブ(主導権)をとる必要がある状況でしょうから、ここで夫婦間の話し合いの結果、交渉負けし、利用しないという結論になることもあるでしょう。


もしくは、夫婦のいらぬいざこざを避けるため、そもそも交渉ステージに進まない(=妻がガマンする)ということもあるでしょう。

給与ベースの家計収入、家事代行サービスは家庭の資産を減らすだけ?!



もう一つ普及が進まない要因として、サラリー(給与)ベースの家庭収入が多いからではないかと感じています。そして、これは副業を認めない日本の企業文化とも密接にかかわっているように思うのです。


東南アジア・キャリア系カップルの多くは、自身で会社を経営していたりします。もしくは、会社に勤めながらも個人としてサイドビジネスをしていたりするわけです。彼らは、家事・育児コストを自身で負担するよりも、圧倒的にコスパ高く収益を生む方法を自身で構築しており、その方が家庭の資産を増やす選択につながります。


一方、残業を増やして残業手当で稼ぐといったややセコイ方法(笑)や、手軽な不動産や株等の資産運用を除けば、日本家庭の収入の殆どは、固定された給与所得からもたらされます


その場合、家事代行サービスの利用は、結果的に、家庭の資産を食いつぶすだけの消費サービスになってしまいます。このラクになった時間で、新たな収益が生み出されないというわけです。


人間は、「得るよりも失うモノ」の方が心理的に痛みを伴うため、「もったいないし、それならば多少夫婦で(もしくは妻が?)無理をして、乗り越えてしまおう。」と考えてしまうのではないでしょうか。


家庭に、経営者マインドがあるかどうかです。


これは日本人的に「快適性を購入するというものなのか?」もしくは、東南アジアカップルのように「他に新たな付加価値を生み出す時間を買っているのか?」という違いが、消費者心理に大きな影響をもたらすような気がしています。

日本人が家事代行サービスを利用しない背景は、奥が深い



日本の家事代行サービスが普及しない背景を、東南アジア駐在時の経験から探ってみました。


一般的には「贅沢品だから」として金銭的な理由で利用が控えられていると考えられがちですが、こうして異なる文化背景を元に考えてみると、利用しない背景はより複雑です


そこには日本家庭の収入のあり方、夫婦関係、心理的なハードル様々なものが絡み合っているわけです。


この記事を書いた人
155naicai

▶︎ 女性のキャリア・生き方を考えるマガジン Wherever we are の管理人 ▶︎ ちょっと前までバリキャリ商社ウーマンでワーママ。2019年に起業、現在はアメリカ在住 ▶︎ 自身の東南アジア駐在、中国留学、アメリカ生活などの海外経験に基づき、海外経験から学んだ価値観も踏まえながら、キャリア・生き方・働き方など情報を発信中

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